リンパ濾胞増殖症とは?
こんにちは!今日は、小児科でよくある質問「赤ちゃんの便に小さな赤い糸のようなものが混じるんですが、病気ですか?」という疑問についてお話しします。この現象、特に健康状態に問題がなく、発育良好なお子さんにもみられることがあり「リンパ濾胞増殖症」に関連している可能性があります。

リンパ濾胞増殖症は、腸内のリンパ組織が一時的に増えることで、小さな隆起が腸の粘膜で見られる状態です。赤ちゃん・小児で見られるケースがあり、多くの場合は健康に大きな影響を及ぼさず、自然に落ち着くことが多いとされています。

Husin et al., 2023の報告では、子どものリンパ濾胞増殖症 の多くは軽症で、特別な治療を必要とせずに改善する例が多数あるとされています。

Hong et al., 2021の報告では、直腸に見られる局所的なリンパ濾胞増殖症を長期に観察したところ、多くが自然に消失したことが示されました。


ご家庭で安心して見守るためのヒント
1. 基本は経過観察
多くの場合、リンパ濾胞増殖症による少量の血便は自然におさまります。

赤ちゃんが元気で、食欲や体重増加に問題がなければ、しばらく様子を見ていて大丈夫なことがほとんどです。
血便自体は数日から数週間で落ち着くケースが多いです。

2. 受診を考えるサイン
次のような症状がある場合は、相談してください。
・血便が繰り返し続く
・血の量が多い、鮮やかな血が混じる

・便に粘液が多く混ざる
・発熱や嘔吐がある、ぐったりして元気がない
・体重が増えない、食欲が落ちている


院長コメント
リンパ濾胞増殖症による赤ちゃんの血便は、たいていの場合は自然に落ち着いていきます。
ですが、「ちょっと気になるな」「本当に大丈夫かな」と思うときは、遠慮せずに小児科で相談してくださいね!

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